本戦 第1日目。
期待していた美濃越vs佐藤の対戦、私の期待に反する試合内容でした。
昨年もワールドカードで出場し、第2シードのLUにフルセットの末惜敗したので、1年でどの位進歩しているのか楽しみでした。
美濃越は今年のかしわ国際で優勝し、昨年のランキングは610位、今年は336位とランクアップして好調です。どの様な戦いになるのか楽しみにしていた。
第1セット美濃越3-0とリード、佐藤が2ゲーム連取し3-2となる。これからおもしろい試合になると思っていました。美濃越は普段どおりの安定したプレーをしているのに対して、佐藤はエースも取るが凡ミスを連発し6-2となる。第2セットに入っても、佐藤の単純なプレーが続き6-0で終了した。昨年は無心で上位者にチャレンジして良いプレーをしていたが、今回の試合は覇気が感じられませんでした。試合は勝ったり負けたりしながら、技量を磨き、進歩していくのですが、未だ15才の若さなので精神面の悪いところが出たのでしょうか?本人、コーチも今回の敗因を分析し、練習、試合に取り組んでもらいたいものです。

第7シードの大前vsBAINS(AUS)は、大前が得意のフォワハンドで常に先制攻撃を繰り返し6-3で取る。
第2セットは5-2と大前がリードするも相手の反撃に合い5-4となる。ここに大前がインジェリータイムを取ったのが幸いし、相手の流れを止め、最後は相手がダブルフォルト2本したのが致命傷となり6-4で取り、2回戦に進出した。

第2シードの今西は岡村との対戦。今西は7月のアメリカ25,000ドル大会で優勝しています。岡村は昨年256位でしたが今年は397位とランキングを下げています。実力的にはそんなに差があるとは思えません。岡村に2-0とリードされるが、今西は徐々に岡村の強打を緩急をつけながら左右に返球し、ミスを誘い反撃。自分のペースを守り6-3、6-1で勝利した。岡村は素晴らしいショットもあったが、フォワハンドでミスする時は軸がずれていた。バックハンドについては強打するだけでコントロールミスが多かったのが敗因である。

小堀vsDUNNE(GBR)、小堀は第5シードのDUNNEに対し、第1セットは一方的に攻撃されて取られた。このときの大きな原因は、フォワハンドに走らされて返球するミスが多かった。右膝を曲げてタメをつければミスが少なくなる。相手の攻撃に対し、ミスをしないように丁寧に返球した結果、ボールが浅くなったところを決められた。第2セットに入ってからは相手の攻撃パターンが分かり、しっかりとラケットを振りぬくので、ボールが伸びて深く返球することができ、相手が先にミスし第2セットを取る。ファイナルセットはどちらに勝利が転ぶのか分からない状態でしたが、小堀の持ち前の粘りが効して勝利を得た一戦でした。

第3シードの桑田vsZHANG(HKG)はパワーのあるZHANGに対して果敢に打ち合いに持ち込む対抗したが力で押し切られてしまって敗退。

ワイルドカードで出場の佐藤をはじめ、残りの森崎、本玉、川村の3選手も力不足を実感したのではないでしょうか?
これから国際大会で活躍するのは、パワーとスピードのある相手のボールをどのように返球するのか、練習と試合に出場し会得して下さい。

 

 

関東テニス協会 常務理事 森 清吉