① ワイルドカードで出場のジュニアのホープ佐藤久真莉(CSJつくばテニスガーデン)は初のITF大会に参戦。相手は第2シードのLu(中国)WTA248位との対戦でした。どの様なプレーをするのか楽しみでしたが、バランスの良いフォームからのショットはボールの切れも良く、再三にわたりノータッチエースやミスをさせてポイントを重ね64で取る。第2セットは36、ファイナルセットは16と取られ敗退した。惜しかったのは第2セットの第1ゲームでゲームポイントを取れなかったのが影響し流れが変わった。経験が豊富なLuは徐々に佐藤の配球を読み、押し切った戦いであった。

佐藤の良い所は天性のタッチの良さと、軸がブレないので重心の移動がスムースで切れのあるボールを打つことができます。目についた欠点は走らされた時に腰が高いので手打ちになり、ボールが浅くなったりミスをするのが目立ちました。私が見たジュニアの選手の中では中学2年生でもあり将来有望です。大きな目標を持って、それを掴むためにはこの経験を生かし厳しい練習をし、コーチのアドバイスを聞き、どの様に取り組んで行け  るかだと思います

② 川村茉那(牛久第一中)はCHOI(KOR)との対戦となったが、第1セットは本来の力を発揮できず06で取られたが第2セットからは雰囲気に慣れて普段のプレーができたが36で取られ敗退した。上位の選手との実戦での経験は貴重だったと思います。

③ 第3シードは岡村恭香(ストライプインターナショナル)vsワイルドカードの牛島里咲(筑波大学)両手打ちの牛島が終始リードし第1セットは65で何度もセットポイントを取ったが取れず。タイブレークになる。追いついての岡村が有利かと思ったが、岡村はグランドストロークで簡単なミスを連発、牛島が76で取る。第2セットは第3ゲーム目のデュースを何回も繰り返したが、何とか牛島が取ったことで流れが変わり61で取り、第3シードを破った。岡村はヒッティングポイントまでボールを引き付けて打つことができず、ネットミスが目立った。

④ 第1シードの澤柳璃子(ミキハウス)vs予選勝ちあがりの宮村美紀(フリー)の結末は64、67、62で澤柳が勝ったが久しぶりに見た澤柳のプレーの中でフォワハンドグランドストロークがあまりにも回転がかかりすぎて、ボールが浅くなるのが多かった。もう少し、回転を少なくして打ったら威力のあるボールを打つことができるのではないでしょうか?宮村は浅くなった所をネットに出てポイントを取り第2セットを取ったが、ファイナルセットは体力が消耗したのか、動きが若干遅くなりボールの伸びがなくなっていった。澤柳のファイナルセットは深いボールを打つことにより、宮村のミスを誘発させ勝利を得た一戦でした。明日はシングルス・ダブルスの2回戦が行われますが、どの試合も好ゲームになるでしょう。

 

関東テニス協会 常務理事 森 清吉