決勝戦

 ザン(中国) vs ワン(中国)

 決勝戦は中国選手の対決となりました。

NO.1シードのザンは、昨日華谷を、ワンは小堀、日本選手を破っての決勝進出でした。

ザンはバックハンドからのクロスショットでチャンスを活かし勝っていますが、フォワハンドはバックハンドより弱点があります。

一方のワンはノーシードから勝ち上がり、サウスポーからのサービスとグランドストロークの強打(豪打)で相手を打ち負かして、ザンがワンのショットをどのように処理するかが勝敗の分かれ目でした。
1セットはザンが上手い配球でワンにミスをさせて6-3で取る。
2セットは接戦となり、7-5でワンが取りセットオールでファイナルセットに入る。
ファイナルセットがワンのショットが要所要所で決まり出し、4-1とリードする。しかしここからがザンが粘りを発揮、4オールとなる。
どちらが勝つか分からない状態でしたが、お互いキープして5オール。
ワンがキープし6-5とリード、ザンが大事なゲームでダブルフォルトをしたのが響き、7-5でワンが勝ち、初優勝を果たした。
ワンはノーシードからの優勝で、持っている能力の高さを示した一戦でした。
ザンもワンの強打に対応しましたが最後には力尽きました。

 

余談になりますが、優勝したワン選手は試合終了後の握手の後、ハプニングがおきました。
精力を使い切ったのか、この暑さのために熱中症にかかったのか倒れてしまい、表彰式が遅れました。

 

 


 

総評

 

本戦出場者は32人中、日本選手は22人(昨年20人)とほぼ同数で、若手2名多くなったのは予選勝ちが今年は6人(昨年3人)の結果でした。
年令別に見ると、10代が4人、20代前半が9人、後半が8人でした。
若手の登竜門の大会としては良かったと思います。
日本選手はこの時期に全米オープン(予選)、今年はアジア大会に出場しているために、本大会には出場していないが他の選手は出場していました。
この3年間はシングルスの優勝は2014年の波形以来、遠ざかっていました。
今年は準決勝まで、華谷、小堀の両選手が残りましたが、善戦はしましたが勝てませんでした。
ダブルスは今年も大前と桑田が残り、大前がパートナーを変えて3連覇を果たしました。
海外での日本選手の活躍を見ると、ダブルスの成績が良いのは、この様な大会の結果が表しているのではないでしょうか?

2019年の大会に向けて、この経験を活かし、技術、体力、精神力の向上をはかってもらいたいと思います。

 

 

 

関東テニス協会 常務理事 森 清吉